内閣不信任案とは?可決された場合の流れを簡単に整理|シンプリ

「野党が内閣不信任案を提出」とニュースで聞く。可決されると何が起きるの?単に文句言ってるだけ?を整理します。

緑の座席と木製の装飾が施されたカナダ下院の内部の眺め。
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この記事の目次 8
  1. まず、「内閣」とは?
  2. 不信任案は誰が出すの?
  3. 可決されたら、何が起きる?
  4. 実際に可決されたのは戦後4回だけ
  5. 「バカヤロー解散」って?
  6. 参議院には「問責決議」がある
  7. 不信任案、なぜほぼ可決されないのか
  8. まとめ

国会のニュースで「野党が内閣不信任案を提出した」とよく聞きます。

でも、

「不信任案って何?」「可決されたら本当に総理がクビになるの?」「ただの抗議のパフォーマンス?」

を分かってる人、意外と少ない。整理します。

内閣不信任案は、「いまの内閣(総理大臣とその仲間たち)を信用できない、辞めてほしい」と国会で正式に意思表示する仕組み。
衆議院で 過半数の賛成で可決 されると、内閣は 10日以内に「総辞職」か「衆議院解散」 を選ばなければならない。
日本史上、戦後だけで 4回しか可決されたことがない ほどレアな出来事です。

まず、「内閣」とは?

内閣 = 総理大臣と各大臣たちのチームのことです。

総理大臣 + 財務大臣 + 外務大臣 + 防衛大臣 + 厚生労働大臣...という人たちが集まって、国の方針を決める実行部隊。

ニュースで「岸田内閣」「石破内閣」と言うのは、その時の総理を中心としたチーム全体を指します。

不信任案は誰が出すの?

衆議院の議員なら誰でも提出できますが、現実的には 野党が出す ものです。

野党にとっては、

  • 「内閣が間違ったことをしてる」と国民にアピールする手段
  • 「与党内に動揺を起こす」効果を狙う
  • ただの抗議パフォーマンスで終わることも多い

実は 可決されることはほぼない(与党が多数を握ってるから)。だから「出すこと自体がメッセージ」になっている、というのが現実。

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「ほぼ通らない」のになぜ出す?

野党は提出することで「我々はこの内閣に反対です」とメディアで主張できます。可決狙いというより、世論にアピールする手段として使われることが多い。

可決されたら、何が起きる?

ここがこの記事の核心。

衆議院で 過半数の賛成で可決されると、内閣は 10日以内に2つのうち1つを選ぶ必要があります(憲法69条):

選択肢1

総辞職

  • 内閣ぜんいんが辞める
  • 国会が新しい総理を指名
  • 新内閣ができる
選択肢2

衆議院解散

  • 衆議院議員ぜんいんを国民選挙にかける
  • 40日以内に総選挙
  • 選挙結果次第で内閣がそのままor交代

つまり、**「内閣が辞めるか、国会議員が選挙やり直しか」**の二択を迫られる。これがかなり重い。

実際に可決されたのは戦後4回だけ

戦後、内閣不信任案が 実際に可決された ことは4回しかありません:

  1. 1948年 吉田内閣 → 解散
  2. 1953年 吉田内閣 → 解散(バカヤロー解散として有名)
  3. 1980年 大平内閣 → 解散
  4. 1993年 宮澤内閣 → 解散

全部が衆議院解散を選んでます。総辞職を選んだ例はゼロ。

総辞職を選ぶと「内閣の負けを認める」格好になるため、「解散して選挙で国民に信を問う」方を選ぶのが慣例です。

「バカヤロー解散」って?

1953年、当時の吉田茂首相が国会の議論中に 「バカヤロー」とつぶやいたのがマイクで拾われました。

これに反発した野党と一部の与党議員が結託して、内閣不信任案を可決。

吉田首相は解散を選び総選挙となり、これが歴史上「バカヤロー解散」と呼ばれる事件です。一言の失言が、国民を選挙に巻き込んだ稀な例。

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不信任案には「内閣」と「個別大臣」がある

「内閣不信任案」は内閣全体への不信任。これとは別に「大臣不信任決議」というのもあり、こちらは特定の大臣への抗議。可決されても法的強制力はないので、辞めるかは内閣の判断次第です。

参議院には「問責決議」がある

衆議院にあるのが「内閣不信任案」、参議院にあるのが「問責決議(もんせきけつぎ)」。

議院 名称 強制力
衆議院 内閣不信任案 あり(10日以内に総辞職or解散)
参議院 問責決議 なし(政治的メッセージのみ)

参議院の問責決議は「内閣を辞めさせる強制力はない」のがポイント。「参議院で問責可決」と聞いても、内閣はそのまま続行できます。

不信任案、なぜほぼ可決されないのか

理由は単純で、衆議院は与党が過半数を握ってるからです。

総理大臣は衆議院の過半数の支持で選ばれます。なので、

  • 与党が割れない限り、過半数の賛成は集まらない
  • 不信任案が可決される = 与党内に大量の造反者がいる という稀な事態

これが戦後4回しか起きてない理由。

まとめ

  • 内閣不信任案 = 「内閣を信用できない、辞めてほしい」と国会で意思表示する仕組み
  • 提出は野党が行うのが普通
  • 衆議院で過半数の賛成で可決される
  • 可決されると 10日以内に「総辞職」か「衆議院解散」
  • 戦後4回可決、全部解散を選択(「バカヤロー解散」など)
  • 参議院には「問責決議」があるが、法的強制力はない

衆議院解散とセットで覚えると、政治ニュースの理解が一段深まります。

詳細は 衆議院 公式サイト を一次情報源として確認してください。