KPIとは?意味と立て方を例で簡単に解説

「今期のKPI、いくつ達成してる?」みたいな会話、職場で飛び交うけど、KPIって結局なに?という人へ。たとえ話で、5分でしっかり押さえます。

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この記事の目次 9
  1. まず、KPIは略語。元はなに?
  2. 具体例で一気にイメージつかむ
  3. KGI、KPI、OKR、何が違う?
  4. 職種別のKPI早見表
  5. KPIツリー:目標を分解して原因までたどる
  6. いいKPIと、悪いKPI
  7. なんでKPI、ここまで広まったの?
  8. あなたが新入社員で「KPIなに?」と聞かれたら
  9. まとめ

新入社員のとき、上司から「君のKPI何にする?」と聞かれて、

「いや、KPIってなに?」

と聞き返せずに笑顔でうなずいた経験、ある人いると思います。

社会人歴何年たっても、KPIをちゃんと説明できる人ってけっこう少ない。今日それを終わらせます。

KPI(ケーピーアイ)とは、「目標がちゃんと進んでるか測るための、数字で見える指標」のこと。
たとえば「ダイエットで5kg痩せる」が目標なら、KPIは「毎日の体重」や「週ごとの運動回数」みたいな数字です。

まず、KPIは略語。元はなに?

KPIは Key Performance Indicator の頭文字。

直訳すると「重要な、成績の、指標」。日本語で言うなら「達成度を測るモノサシ」みたいな感じです。

ビジネスで「KPI」と聞いたら、「目標までどれだけ進んでるかを数字で見るためのモノサシ」 と頭の中で変換すれば、だいたい合ってます。

具体例で一気にイメージつかむ

抽象的な話を続けても分かりにくいので、たとえ話で。

たとえば、あなたがケーキ屋さんを始めて、「年間の売上1,000万円」を目標にしたとします。

これは大きな目標(ゴール)。でも、毎日「あと残り800万円か〜」って眺めてても、何していいか分からないですよね。

そこで、KPIの出番。年間1,000万円を達成するために、毎日測るべき数字を決めます。

  1. 1日の客数:50人来てもらう(→月1,500人 → 年18,000人)
  2. 客単価:1人600円使ってもらう(→年18,000人 × 600円 = 1,080万円)
  3. SNSフォロワー:月+100人増やす(→翌年の新規客につながる)

この3つの数字がKPIです。ゴール(売上1000万)に向かう途中で、毎日チェックする数字。

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ここで重要

KPI は「数字で測れること」がぜったいの条件。
「お客さんを大事にする」「品質を高める」みたいな曖昧なものは KPI とは呼べません(測れないから)。

KGI、KPI、OKR、何が違う?

KGI:最終的に達成したいゴール 「年間売上10億円」など。1つだけ置く
KPI:ゴールに近づいているかを測る中間指標 「月間の新規商談数100件」「解約率2%以下」など。複数置く
OKR:野心的な目標と、その達成度を測る指標 達成率6〜7割を狙う。管理ではなく挑戦を促すための枠組み

KGIとKPIはゴールと通過点の関係。OKRだけは性格が違い、100%達成を目指さないのが前提です。同列に並べると混乱します

KGI・KPI・OKRの関係。OKRだけ性格が違う

ビジネス用語、ここで混乱しがち。仲間の用語を整理します。

用語 意味 さっきのケーキ屋で言うと
KGI(最終目標) Key Goal Indicator 「年間売上1,000万円」← ゴールそのもの
KPI(中間指標) Key Performance Indicator 「客数50人/日」「客単価600円」← ゴールに至る数字
OKR(目標と結果) Objectives and Key Results 「街でいちばん愛されるケーキ屋になる」+ それを測る指標、というGoogleが広めた手法

ざっくり:

  • KGI = 最終ゴール
  • KPI = ゴールまでの道のりを測るモノサシ
  • OKR = KGI+KPIをもう少しモチベーション寄りに進化させたバージョン(最近流行り)
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OKR は、Google が広めて世界中で真似されてる

KPIが「数字を達成すれば合格」というドライな感じなのに対し、OKRは「ワクワクする目標」を上に置く。
OKRの立て方やKPIとの違いは、OKRの記事で詳しく整理しています。

職種別のKPI早見表

「うちの部署だと何がKPIになるの?」がいちばん詰まるところなので、よく使われるものを並べます。

職種・部門 よく置かれるKPI
営業 商談数/受注率/平均受注単価/失注理由の分類
マーケティング サイト訪問数/問い合わせ件数/獲得単価(CPA)/ペルソナごとの反応率
カスタマーサポート 一次回答までの時間/解決率/解約率/満足度スコア
人事 応募数/内定承諾率/入社1年後の定着率/有給取得率
製造 不良品率/稼働率/リードタイム/在庫回転率
飲食・小売 客数/客単価/リピート率/回転率
エンジニア リリース頻度/障害の発生件数/復旧までの時間

並べて気づくのは、どれも「数えられること」しか入っていないという点。「顧客満足度を上げる」はKPIになりませんが、「満足度アンケートで5点満点中4.2以上」ならKPIになります。

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KPIは多いほど効かなくなる

15個のKPIを追っている部署は、実質何も追っていないのと同じです。人が同時に意識できるのはせいぜい3つ。「これが動けば結果が動く」と言い切れるものだけ残すのが、KPI設計でいちばん難しくていちばん効く作業です。

KPIツリー:目標を分解して原因までたどる

KPIが1個だけだと、下がったときに何をすればいいか分かりません。そこでゴールを掛け算で分解するという考え方が使われます。

最終ゴール(KGI):売上 1億円 これ自体は「増やせ」としか言えず、手が打てない
分解1:客数 × 客単価 どちらが弱いのかで、打つ手がまるで変わる
分解2:客数 = 新規 + リピート 新規が細いのか、離脱が多いのかを切り分ける
ここまで下ろして初めて「明日やること」になる 例:リピート率が原因なら、離脱した人へのフォロー導線を作る

分解の目的は、「数字が悪い」を「どこが悪い」に変えること。掛け算・足し算で割っていって、担当者が明日から動かせる粒度まで下ろせたら成功です

KPIツリー:ゴールを分解して打ち手が見える粒度まで下ろす

数字が落ちたとき、分解しておけば犯人が特定できます。分解していないと「気合いで頑張ろう」という会議になる。KPIツリーの価値は、精緻な数値管理よりこの会話の質の差にあります。

いいKPIと、悪いKPI

KPI、なんでも数字にすれば良いわけじゃない。ダメなKPIを設定すると、組織がおかしな方向に動く。

良いKPI

ゴールに本当につながる

  • 客数、客単価、リピート率
  • 営業の商談数、成約率
  • サイトの新規訪問者数、会員登録数
悪いKPI

数字遊びになる

  • 「営業電話の本数」だけ(質を見ない)
  • 「会議の数」(意味のない会議が増える)
  • 「SNSのいいね数」(売上につながらない)

特に「営業電話の本数」みたいなKPIを置くと、意味なく電話だけかけまくる組織になります。これは現実によくある話です。

数字を追いかけることが目的化して、本来のゴール(売上、満足度)から離れる現象を、ビジネス用語で 「KPI ハック」「数値の自己目的化」 と呼びます。これがKPIの最大の闇です。

なんでKPI、ここまで広まったの?

「目標を立てる」だけなら昔からあった話なのに、わざわざ「KPI」って言葉が広まったのは、測れないものは管理できない、という考え方が経営の世界でメインストリームになったから。

"If you can't measure it, you can't improve it." (測れないものは、改善もできない)

これはピーター・ドラッカーという経営学者の言葉とされていて、KPI思想の根っこにあります。

つまり、感覚や勘で経営する時代から、数字で経営する時代に切り替わった。その時にちょうどよく使われるようになったのがKPI、ってわけです。

あなたが新入社員で「KPIなに?」と聞かれたら

会社のKGI(年間売上目標とか)を見て、「自分の仕事のどこを頑張れば、ゴールに近づくか」 を考えれば、それがKPIになります。

たとえば営業職なら:

  • 商談数(質より量のフェーズ)
  • 成約率(量はあるけど質を上げたいフェーズ)
  • 顧客単価(既存顧客を深掘りたいフェーズ)

「全部やります!」じゃなくて、フェーズに合わせて1〜3個に絞るのがコツ。多すぎるKPIは追えなくなって全部おろそかになります。

まとめ

  • KPI = 目標がちゃんと進んでるか測るための、数字で見える指標
  • ゴール(KGI)と一緒に使うのが基本
  • 「数字で測れること」が絶対条件
  • 悪いKPIを置くと、組織が数字遊びを始めるリスクがある
  • 「測れないものは改善できない」というドラッカーの思想がベース

これで「君のKPIなに?」と聞かれたとき、固まらずに済むはず。

仕事関連の用語は インボイス制度 や 社団法人 のような制度の言葉と違って、会社や業界によって解釈が微妙にずれるのが特徴です。自分の会社で言われたら、まず上司に「うちでは何をKPIにしてる?」と聞くのがいちばん早い。

ここでは、SMART原則(KPIを設定するときのチェック方式)など、もう一段踏み込んだ話は省略しました。KPIツリーは上の節で基本の考え方だけ紹介しています。

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