住民票と戸籍の違いとは?取れる場所・使う場面

「住民票を持ってきて」「戸籍謄本が必要です」。何が違う?どこで取る?住所の記録と家族関係の記録というちがい、本籍の意味、2024年からの広域交付まで整理します。

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この記事の目次 8
  1. 住民票と戸籍、何が違う?
  2. 本籍と住所はちがう
  3. どこで取れる?誰が取れる?
  4. 「謄本」と「抄本」
  5. どんなときに使う?
  6. 2025年から、戸籍にふりがなが載った
  7. よくある誤解
  8. まとめ

引っ越しや就職、結婚、相続。手続きのたびに「住民票」や「戸籍謄本」を求められます。名前は似ていますが、記録している中身がまったく違う書類です。

住民票=「どこに住んでいるか」の記録。住んでいる市区町村が管理し、引っ越すたびに移る。
戸籍=「誰と誰が家族か」(親子・夫婦)の記録。本籍地の市区町村が管理し、住所が変わっても動かない。
住所を証明したいなら住民票、生まれや結婚・親子関係を証明したいなら戸籍、と覚えるとすっきりします。

住民票と戸籍、何が違う?

住民票

住所の記録

  • 管理:住んでいる市区町村
  • 単位:個人ごと(世帯でまとめる)
  • 主な中身:氏名・生年月日・住所・世帯主
  • 引っ越すと移る
戸籍

家族関係の記録

  • 管理:本籍地の市区町村
  • 単位:夫婦と、同じ名字の子
  • 主な中身:出生・結婚・親子関係
  • 住所は載っていない

意外と知られていないのが、戸籍には住所が書かれていないこと。戸籍は「誰の子で、誰と結婚したか」を記録するもので、どこに住んでいるかは住民票の役割です。

逆に、住民票には親子関係のくわしい記録はありません。同じ世帯の人と、世帯主との続柄がわかる程度です。

本籍と住所はちがう

戸籍が置かれている場所を 本籍 といいます。本籍は 日本国内なら好きな場所に決められて、住所と同じでなくてかまいません。生まれた家のある場所や、思い入れのある場所を本籍にしている人もいます。

東京に住んでいる
(住民票は東京の区)
⇔
本籍は実家の県
(戸籍は実家の市)

住民票は今住んでいる場所、戸籍は本籍地にある。この2つが別々の市区町村になっている人はたくさんいます

住民票と戸籍が置かれている場所のちがい

なお、戸籍とセットで 戸籍の附票(ふひょう) という書類もあります。こちらは住所の移り変わりを記録したもので、「この人は過去にどこに住んでいたか」をたどるときに使います。

どこで取れる?誰が取れる?

住民票の写し 戸籍の証明書(戸籍謄本など)
取れる場所 住んでいる市区町村 本籍地の市区町村(2024年3月からは他の市区町村の窓口でも)
取れる人 本人、同じ世帯の人 本人、配偶者、父母や祖父母、子や孫
それ以外の人 正当な理由があるときだけ 正当な理由があるときだけ
手数料の例 市区町村ごとに違う(新宿区の窓口は300円) 1通450円が標準(除籍は750円)

住民票は、本籍やマイナンバーを 特に頼まない限り省略した形 で出してもらえます。必要なときは、窓口で「本籍入り」などと伝えます。

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2024年3月から、戸籍が近くの役所で取れるように

以前は戸籍を取るには、本籍地の役所に行くか郵送で頼むしかありませんでした。2024年3月1日からは 「広域交付」 で、本籍地以外の市区町村の窓口でも戸籍証明書を取れます。ただし、請求できるのは本人・配偶者・父母や祖父母・子や孫だけで、窓口に本人が行き、顔写真付きの身分証を見せる必要があります。郵送や代理人では使えず、兄弟姉妹の戸籍も取れません。

マイナンバーカードがあれば、コンビニで住民票の写しが取れる市区町村も多くあります。戸籍証明書もコンビニで取れることがありますが、対応しているかどうかは市区町村によって違います。

「謄本」と「抄本」

戸籍の証明書には2種類あります。

  1. 戸籍謄本(全部事項証明書):その戸籍に載っている全員の記録
  2. 戸籍抄本(個人事項証明書):その中の1人だけの記録

今はほとんどの市区町村で戸籍がデータ化されていて、正式な名前は「全部事項証明書」「個人事項証明書」です。窓口で「謄本」「抄本」と言っても通じます。

どんなときに使う?

場面 必要なもの
引っ越し・転入の手続き 住民票(届け出は引っ越してから14日以内)
就職・各種の住所確認 住民票
パスポートの新規申請 戸籍謄本(発行から6か月以内)
相続の手続き 亡くなった人の戸籍(生まれてから亡くなるまでをたどる)
結婚 2024年3月から、戸籍証明書の添付は原則いらない

結婚のときに「戸籍謄本を取り寄せなきゃ」と思っている人は多いのですが、2024年3月からは、本籍地以外の役所に婚姻届を出す場合も、原則として戸籍証明書はいりません。役所どうしで確認できるようになったためです。

相続の手続きは、亡くなった人の戸籍を生まれたときまでさかのぼって集めることが多く、広域交付が特に役立ちます(相続放棄・遺言書)。

2025年から、戸籍にふりがなが載った

2025年5月26日から、戸籍に氏名のふりがなが記載されるようになりました。本籍地から「このふりがなで記載します」という通知が届き、届け出がなかった人は2026年5月26日以降、役所の判断でそのまま記載されています。住民票にも同じふりがなが載ります。

よくある誤解

  • 「戸籍に住所が書いてある」→ ✕。戸籍は家族関係の記録。住所は住民票か、戸籍の附票です
  • 「本籍は住所と同じでないといけない」→ ✕。日本国内なら好きな場所に決められます
  • 「戸籍は本籍地まで行かないと取れない」→ ✕。2024年3月からは、他の市区町村の窓口でも取れます(本人が行く必要あり)
  • 「結婚には戸籍謄本が必要」→ △。2024年3月から原則いりません
  • 「住民票は誰でも取れる」→ ✕。本人と同じ世帯の人以外は、正当な理由が必要です

まとめ

  • 住民票=住所の記録(住んでいる市区町村)
  • 戸籍=家族関係の記録(本籍地の市区町村)。住所は載っていない
  • 本籍は住所と別でよく、日本国内なら自由に決められる
  • 2024年3月から、戸籍は本籍地以外の窓口でも取れる(広域交付)
  • 引っ越しの届け出は14日以内

番号の仕組みはマイナンバーもあわせてどうぞ。

住民票の決まりは 住民基本台帳法(e-Gov法令検索)、戸籍の決まりは 戸籍法、広域交付は 法務省「戸籍法の一部を改正する法律について」、ふりがなは 法務省「戸籍にフリガナが記載されます」 で確かめられます(2026年10月23日確認)。

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