「KGIとKPI、ちゃんと分けて考えてる?」と会議で言われて、固まった経験はないでしょうか。
どちらも目標管理の言葉で、1文字違い。混同されがちですが、役割はまったく違います。整理します。
KGIは Key Goal Indicator(重要目標達成指標)の略で、「最終的に到達したいゴールを、数字で表したもの」のこと。
一方の [KPI](/article/kpi-toha)(Key Performance Indicator)は、そのゴールへ向かう途中の通過点を測る指標。
かんたんに言えば KGIが「ゴール(目的地)」、KPIが「途中のチェックポイント」。この2つはセットで使います。
KGIとKPIの関係を地図でたとえる
旅行にたとえると一発で分かります。
- KGI(ゴール):「東京から大阪に着く」という最終目的地
- KPI(チェックポイント):「名古屋を◯時に通過」という途中の目印
ゴール(KGI)だけ決めても、途中で順調かどうか分からない。だから道中に通過点(KPI)を置いて、「ここまで来ていれば予定どおり」と確認する。KGIがあるからKPIが決まる、という上下関係です。
具体例で見る
ECサイトを例にすると、こうなります。
| 指標 | 中身 |
|---|---|
| KGI(最終ゴール) | 年間売上を3億円にする |
| KPI① | 月間サイト訪問者を10万人にする |
| KPI② | 購入率(CVR)を2%にする |
| KPI③ | 平均購入単価を5,000円にする |
「売上3億円(KGI)」という最終ゴールを、「訪問者数 × 購入率 × 単価」という達成までの要素(KPI)に分解している。KPIを一つずつ達成すれば、自然とKGIに近づく設計です。
KPIは「KGIを分解したもの」
良いKPIは、思いつきで並べた数字ではなく「KGIを達成するには何が必要か」を逆算して出てきたもの。だから先にKGI(ゴール)を決め、そこから「ゴールに効くKPI」を選ぶ順番が大事。シンプリでは「KPIが多すぎる会社は、たいていKGIがあいまい」と整理しています。
違いを表で整理
最終ゴール
- たどり着きたい結果
- 原則1つ
- 例:年間売上3億円
途中の通過点
- ゴールへの中間目標
- 複数あってよい
- 例:訪問者数・購入率
ポイントは「KGIは原則1つ、KPIは複数」。ゴールがいくつもあると、結局どこを目指すのか分からなくなるからです。
KSF(重要成功要因)もセットで覚える
もう一つ、KGIとKPIの間に出てくる言葉が KSF(Key Success Factor=重要成功要因)。
- KGI:何を達成するか(ゴール)
- KSF:そのために何がカギになるか(成功の決め手)
- KPI:カギがうまくいっているかを測る数字
たとえば「売上3億円(KGI)」のために「リピーターを増やすことが決め手(KSF)」だと決め、「リピート率(KPI)」で測る、という流れ。3つがつながると目標管理がぶれません。
KGIとOKRの違い
似た目標管理のOKRとも比べておきます。
| KGI / KPI | OKR | |
|---|---|---|
| 性格 | 達成して当たり前の管理指標 | 挑戦的な高い目標 |
| 達成率 | 100%が前提 | 60〜70%で成功 |
| 主な用途 | 着実な進捗管理 | 全社で同じ方向を向く |
KGI/KPIが「着実にゴールへ進めているかの管理」なのに対し、OKRは「背伸びした目標で組織を引っぱる」もの。目的が違うので、両方を使い分ける会社もあります。
よくある誤解
- 「KGI=KPI」→ ✕。KGIはゴール、KPIは通過点。役割が違う
- 「KGIは複数あっていい」→ △。原則1つ。多いと焦点がぼやける
- 「KPIをたくさん作るほど良い」→ ✕。KGIに効かないKPIは管理の手間が増えるだけ