新入社員研修で必ず教わる、PDCA。
「PDCAを回せ」「PDCAを徹底しろ」と上司が言うけど、
「ちゃんと説明できる人、どれだけいる?」
最近では「PDCAは古い、OODAだ」みたいな話も聞きます。整理します。
PDCAは、「計画→実行→確認→改善」を繰り返して、仕事を少しずつ良くしていくサイクルのこと。
Plan(計画)、Do(実行)、Check(確認)、Action(改善)の頭文字。
1950年代にアメリカで生まれて日本で大流行した、ビジネス用語の 超ロングセラーです。
まず、それぞれの中身
4つのステップを順番に回します。
- Plan(計画):目標と、やることを決める
- Do(実行):計画どおりにやってみる
- Check(確認):結果を測って、計画通りに行ったかチェック
- Action(改善):うまくいかなかった点を直して次の計画へ
そして Action が終わったら、また Plan に戻る。これを延々と繰り返すことで、仕事が少しずつ良くなる、というのが基本思想です。
具体例:ダイエットで考える
抽象的すぎるので、ダイエットで例えます。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| Plan | 「3ヶ月で5kg痩せる。毎日30分歩いて、間食やめる」 |
| Do | 1ヶ月、計画通りやってみる |
| Check | 体重を測ったら、たった1kgしか減ってない |
| Action | 「歩く時間を1時間に増やそう。間食やめるだけじゃ無理」 |
| Plan | また計画を立て直す(改善版) |
これがダイエットのPDCAサイクル。やりっぱなしじゃなく、定期的に振り返って改善するのがミソ。
ここだけ覚える
PDCA = 「やりっぱなしにしないで、振り返って改善するクセ」
これを4つの言葉で表しただけ。
なんでPDCAは大流行したの?
PDCA は1950年代、アメリカの統計学者 W・エドワーズ・デミングが日本で講演した時に紹介したのが起点。
戦後の日本企業がこれを徹底的に取り入れ、「日本車の品質は世界一」と言われるまでに成長しました。トヨタの「カイゼン」もPDCAの考え方が根っこにあります。
日本では「PDCAを回す」というフレーズが、もはや日常語になりました。
ところが最近、「PDCAは古い」と言われる
ここ数年、ビジネス書やセミナーで「PDCAはもう古い、OODAだ」と言われることが増えました。なぜか?
理由は、現代のスピードに合ってないから。
慎重・確実型
- 計画にしっかり時間をかける
- サイクルが長い(月単位、年単位)
- 工場の品質管理に向いてる
- 状況が安定してる時に強い
スピード・適応型
- 計画より「観察」と「判断」重視
- サイクルが超速い(分単位、秒単位)
- 軍事から来た考え方
- 状況が激変する時に強い
つまり、
- PDCA:工場の製造ラインみたいに「同じ事を繰り返し改善する」場面に向いてる
- OODA:戦場やスタートアップみたいに「状況が刻々と変わる」場面に向いてる
現代のIT・ベンチャー企業の現場では、PDCAでは追いつかないスピード感のことが多いから、OODA が注目されてる、というわけ。
それでもPDCAが必要な場面はある
「古い」とは言われますが、PDCAが廃れたわけではありません。
- 製造業の品質管理:今でもPDCAは現役
- オペレーション業務:ルーチンワークの改善はPDCAが向く
- 教育・人材育成:個人の成長サイクルにはPDCAが分かりやすい
要は、**「状況が安定してる時はPDCA、激変する時はOODA」**と使い分けるのが今の主流です。
そもそも「回ってない」職場が多い
「PDCA回せ」と言う割に、「Plan しかやらない」「Do して終わる」「Check の数字を見ない」職場、多くないですか。
シンプリでは、PDCA の正しい使い方より、まず Check(振り返り)を習慣化するのが現実的だと考えます。
なぜ「Check」が一番難しい
PDCA の4ステップで、いちばん落ちやすいのが Check(確認)。
理由:
- 計画通りに進まなかった時、「失敗を見たくない」気持ちが働く
- 数字を集計するのが面倒
- 上司や顧客から「次のPlanを早く出せ」と言われる
その結果、Check をスキップして次のPlan に行く人が多い。すると改善が起きず、ただのDo繰り返しになって PDCA が意味を成さなくなる。
「PDCA を回せてる人= Check を欠かさない人」と言ってもいいくらい、ここが鍵です。
まとめ
- PDCA = Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(確認)→ Action(改善)の繰り返し
- 1950年代から続くロングセラーのビジネスフレームワーク
- ダイエットも仕事も、PDCAで「やりっぱなしじゃなく改善する」のが本質
- 最近は「スピードに合わない」と言われ、OODAという代替も注目
- ただし状況が安定してる場面ではPDCAは今も有効
- 4ステップで最も大事で、最も飛ばされやすいのが「Check」
KPIと並んで、ビジネス用語のロングセラー。「PDCAを回す」と「KPIを追う」はセットで使われることが多いです。
詳しくは経済産業省などの公的解説サイトや、戦後の日本品質管理の歴史書を当たると深く知ることができます。