決算書とは?貸借対照表と損益計算書の読み方

「決算書が読めると有利」と言われるが何を見ればいい?BS・PL・CSの基本と、最低限見るべき数字を整理します。

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この記事の目次 10
  1. 決算書の正体
  2. 貸借対照表(BS)の読み方
  3. 損益計算書(PL)の読み方
  4. キャッシュフロー計算書(CS)の読み方
  5. 「黒字倒産」の謎を解く鍵
  6. 最低限見るべき指標
  7. 上場企業の決算書の見方
  8. 個人事業主の「決算書」
  9. 決算書の限界
  10. まとめ

「決算書が読めるようになりたい」「上場企業の決算情報を見たい」「自社の経営状況を把握したい」

でも、

「BSとPLとCSって何が違う?」「専門用語が多すぎ」「どこから見ればいい?」

を、ビジネス基礎として整理します。

決算書(正式名称:財務諸表)は、「会社の経営成績と財政状態を数値で表す書類」です。
主要なのは3つ:貸借対照表(BS)・損益計算書(PL)・キャッシュフロー計算書(CS)
BSは「ある時点の財政状態」、PLは「期間中の儲け」、CSは「現金の動き」。これらを読めると、企業の健康診断ができます。

決算書の正体

決算書(財務諸表)は、「会社の通信簿」 のようなもの。

主な3つの書類:

  1. 貸借対照表(Balance Sheet、BS):ある時点での財政状態
  2. 損益計算書(Profit and Loss、PL):期間中の儲け(売上・費用・利益)
  3. キャッシュフロー計算書(Cash Flow、CS):期間中の現金の動き

その他、株主資本等変動計算書、附属明細表、注記表もあるが、上の3つが「財務三表」と呼ばれる主要書類です。

貸借対照表(BS)の読み方

「ある時点」のスナップショット:

[左側]              [右側]
資産                負債
  流動資産            流動負債
    現金              買掛金
    売掛金            短期借入金
    商品              ...
  固定資産            固定負債
    建物              長期借入金
    機械              社債
    投資              ...
                    純資産
                      資本金
                      利益剰余金

左右が必ず一致 するので「バランスシート」と呼ばれます。

項目 意味
資産 会社が持っている「もの」
負債 返さなければならない「借金」
純資産 株主のもの(自己資本)

資産 = 負債 + 純資産 という等式が成り立ちます。

損益計算書(PL)の読み方

期間中の「儲け」を表す:

売上高
  − 売上原価
= 売上総利益(粗利)
  − 販売費及び一般管理費
= 営業利益
  ± 営業外損益
= 経常利益
  ± 特別損益
= 税引前当期純利益
  − 法人税等
= 当期純利益

5段階の利益が出てきます:

利益 意味
売上総利益(粗利) 売上 − 仕入れ
営業利益 本業の儲け
経常利益 営業+金利等の通常活動
税引前当期純利益 一過性も含めた利益
当期純利益 最終的に手元に残る利益

営業利益>0:本業で稼げている、当期純利益>0:最終的に黒字、と分けて見ます。

キャッシュフロー計算書(CS)の読み方

3つの活動別に現金の動きを示す:

区分 内容 プラスなら
営業CF 本業による現金の出入り 本業で現金を稼げている
投資CF 設備投資・売却による出入り 資産売却中(基本マイナスが健全)
財務CF 借入・返済・株式発行による出入り 借入増、配当減

理想形:営業CF プラス、投資CF マイナス、財務CF マイナス(本業で稼ぎ、投資して、借金を返している)。

「黒字倒産」の謎を解く鍵

PLでは黒字なのに会社が倒産することがあります。理由は キャッシュ不足

!

利益と現金は別物

売上を計上しても、入金は数ヶ月先という商慣習があります(売掛金)。PLは黒字でも、手元のキャッシュが尽きれば支払いができず倒産。これを 「黒字倒産」と言います。CSを見れば防げます。

最低限見るべき指標

決算書を「読める」と言うために:

指標 計算式 意味
売上高営業利益率 営業利益 ÷ 売上高 本業の効率
自己資本比率 純資産 ÷ 総資産 財務の安定度
流動比率 流動資産 ÷ 流動負債 短期支払能力
ROE 純利益 ÷ 純資産 株主資本の利益効率
ROA 純利益 ÷ 総資産 総資産の利益効率
売上成長率 (今期売上 − 前期売上) ÷ 前期売上 成長の勢い

自己資本比率40%以上、ROE10%以上 が一般的に健全と言われる基準です。

上場企業の決算書の見方

上場企業の決算書は誰でも見られます:

  1. EDINET(金融庁、有価証券報告書)
  2. 各社IRページ(決算短信・決算説明資料)
  3. 四季報(東洋経済新報社、簡略版)
  4. 株探などの株式情報サイト

決算短信は 30〜80ページ、有価証券報告書は 数百ページ。最初は決算説明資料(スライド)から入るのがおすすめです。

個人事業主の「決算書」

個人事業主にも決算は必要:

  • 青色申告者:貸借対照表+損益計算書を提出(65万円控除)
  • 白色申告者:収支内訳書のみ(10万円控除なし)

確定申告時に税務署に提出します。

決算書の限界

正直に書きます:

  • 過去の記録に過ぎない:未来は予測できない
  • 会計操作の余地がある:減損・引当金・収益認識の方針で利益が変わる
  • 粉飾決算の可能性:監査法人があっても不正は起きる(東芝・オリンパス等)
  • 無形資産が反映されにくい:ブランド・人材・データ等
  • 業界によって読み方が違う:銀行・保険・建設等は特殊な財務構造

数字だけを鵜呑みにせず、事業の中身も理解する必要があります。

まとめ

  • 決算書(財務諸表)= 会社の経営成績と財政状態を数値で表す書類
  • 主要3表:貸借対照表(BS)・損益計算書(PL)・キャッシュフロー計算書(CS)
  • BSは「ある時点」、PLは「期間中の儲け」、CSは「現金の動き」
  • 黒字倒産を防ぐにはCSを見る必要あり
  • 重要指標は 売上営業利益率・自己資本比率・ROE・ROA
  • 上場企業の決算書は EDINET・IRページで誰でも閲覧可能

KPIPDCAマーケティングコンプライアンスと並んで、ビジネスパーソンの基礎教養です。

詳しくは 金融庁 EDINET や東洋経済の四季報、書籍「財務3表一体理解法」(國貞克則)が参考になります。

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