確定申告とは?必要な人と手順をわかりやすく解説

「確定申告」と聞くと身構えるけど、結局なに?やる必要があるのは誰?を、会社員と自営業の違いを含めて整理します。

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この記事の目次 14
  1. そもそも何のためにやるの?
  2. まず、誰が確定申告するの?
  3. 会社員でも「お得」になるケース
  4. 確定申告の期間
  5. 確定申告でやること
  6. 準備するもの(チェックリスト)
  7. 申告方法は3つ
  8. はじめてのe-Tax:実際の手順
  9. 「青色申告」と「白色申告」
  10. 帳簿は7年、領収書は5〜7年保管
  11. 確定申告ソフト・サービス
  12. よくある誤解
  13. やり忘れると損する控除
  14. まとめ

「確定申告」と聞くだけで身構える人、多いと思います。

でも、

「確定申告って何?」「誰がやる必要があるの?」「会社員はやらないの?」

を整理します。

確定申告とは、「1年間の収入と税金を、自分で計算して国に申告する手続き」のこと。
会社員は普段 源泉徴収 で会社が代わりにやってくれているが、フリーランス・副業がある人・医療費控除を受ける人などは自分で確定申告が必要。
毎年 2月16日〜3月15日が申告期間。

1月1日〜12月31日 この1年間の収入と経費が対象。年度(4月始まり)ではない
翌年 2月16日〜3月15日 申告して納税する。e-Taxなら自宅から出せる
6月ごろ〜 申告内容をもとに住民税の請求が来る。国民健康保険料もここで決まる

見落としやすいのが3月で終わらないことです。確定申告の内容は、そのあとの住民税と国民健康保険料にもそのまま効いてきます

確定申告は3月で終わりではなく、6月の住民税につながる

そもそも何のためにやるの?

「税務署に書類を出す面倒な作業」に見えますが、目的はひとつです。その年の所得税を、正しい金額に確定させること。

日本の所得税は1年分の所得が確定して初めて正しい額が決まる仕組みになっています。ところが税金は先に取られている、あるいはまだ払っていない。そのズレを年に1回精算するのが確定申告です。

1年かけて 仮の税額 会社員は毎月の給与から概算で天引き
フリーランスは何も引かれていない
→
年明けに 正しい税額を確定 1年分の所得と控除が出そろってから計算し直す
=確定申告
→
差額を精算 還付 または 納税 取られすぎ → お金が戻る
足りない → 追加で払う

つまり確定申告は「税金の年1回の精算」。会社員はこれを会社が代わりにやってくれていて(年末調整)、代わりにやってくれる人がいない人が自分でやる、という構図です

確定申告は1年分の税金を精算する手続き

大事なのは、「払う」ためだけの手続きではないという点。医療費控除やふるさと納税のように、申告すればお金が戻ってくるケースが多くあります。義務だから仕方なくやるものと、得だから自分からやるものの2種類がある、と考えると分かりやすい。

まず、誰が確定申告するの?

確定申告が必要な人をざっくり分けると:

原則必要

自分で計算する人

  • フリーランス・個人事業主
  • 不動産収入がある人
  • 株式投資の利益が大きい人
  • 年収2,000万円超の会社員
  • 副業の所得が20万円超の会社員
原則不要

源泉徴収で済む人

  • 普通の会社員(副業なし)
  • 会社の年末調整で完結する人

つまり、「会社員は基本不要、フリーランス・副業組は必要」 が大原則。

会社員でも「お得」になるケース

「必要じゃない」けど やった方が得 になる場合もあります:

  1. 医療費控除:年10万円を超える医療費がかかった人
  2. 住宅ローン控除(初年度):家を買って初めて控除を受ける人
  3. ふるさと納税(ワンストップ特例を使わない場合)
  4. 株やNISA以外で大きく損した場合:損失の繰越控除

これらの場合、確定申告すると 数万円〜数十万円が戻ってくる ことが多いです。

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医療費控除のチェック

家族の医療費を合算して年10万円超えるなら、戻ってくる可能性が高い。出産・入院・歯科治療があった年は要チェック。領収書を捨てずに保管する習慣を。

確定申告の期間

毎年、前年1月1日〜12月31日の所得を、翌年の2月16日〜3月15日の間に申告します。

  • 2026年分 → 2027年2月16日(火)〜3月15日(月)。この年は曜日によるずれなし
  • 締切日が土日祝に当たる年は、翌開庁日にずれます。毎年変わるので国税庁の告知を見るのが確実
  • この期間を過ぎると 延滞税・無申告加算税などのペナルティ
  • ただし還付だけの申告は5年間いつでも出せる(後述)

確定申告でやること

大まかな流れ:

  1. 1年分の収入を集計:給与、報酬、配当など
  2. 必要経費を集計:仕事のために使ったお金(フリーランスの場合)
  3. 各種控除を集計:医療費、生命保険料、ふるさと納税など
  4. 所得税を計算:(収入 - 経費 - 控除) × 税率
  5. 申告書を提出:e-Tax または税務署窓口
  6. 納税 or 還付:足りない分を払う or 多すぎた分を返金

準備するもの(チェックリスト)

はじめての人がいちばん詰まるのがここ。先に集めておけば、入力自体は1時間かかりません。

全員に必要なもの

  1. マイナンバーカード(無い場合は、マイナンバー入りの住民票の写し+運転免許証など。通知カードは住所・氏名が今の住民票と同じ場合だけ使える)
  2. 還付金を受け取る銀行口座の番号(本人名義のもの)
  3. スマホ or パソコン(e-Taxの場合。スマホだけで完結します)

収入に応じて必要なもの

立場 用意するもの
会社員・パート 源泉徴収票(勤務先が年末〜1月に配る)。副業先の分も全部
フリーランス・個人事業主 1年分の売上が分かるもの(請求書・通帳)と経費の領収書
年金を受け取っている 公的年金等の源泉徴収票
株や投資信託の利益がある 年間取引報告書(証券会社から届く)
不動産の家賃収入がある 家賃の記録、固定資産税の通知書、修繕費の領収書

控除を受けるために必要なもの(該当するものだけ)

受けたい控除 必要な書類
医療費控除 1年分の医療費の領収書、または医療費通知(健保から届く)
ふるさと納税 寄附金受領証明書(自治体から届く)
生命保険料控除 控除証明書(10〜11月ごろ保険会社から届く)
住宅ローン控除 借入金の年末残高証明書、登記事項証明書など
iDeCo 小規模企業共済等掛金払込証明書
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証明書は秋〜冬に届いて、そのまま失くされる

控除証明書のたぐいは10〜11月に郵送されてきます。申告するのは2〜3月なので、その間に紛失する人が非常に多い。届いたら1か所にまとめて放り込む封筒を作るだけで、翌年の自分がかなり楽になります。再発行は可能ですが、時間がかかります。

申告方法は3つ

方法 特徴
e-Tax(オンライン) 自宅から24時間OK、マイナンバーカード必要、慣れれば最速
紙の申告書を郵送 古典的、手書きでも可
税務署で直接 職員に相談できるが期間中は激混み

最近は e-Tax + マイナンバーカード の組み合わせが圧倒的に楽。慣れたら30分〜1時間で終わります。

はじめてのe-Tax:実際の手順

「難しそう」で止まっている人が多いのですが、国税庁のサイトが質問に答える形式になっているので、税の知識はほぼ要りません。

STEP 1 国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を開く。スマホでもパソコンでも同じ画面
STEP 2 マイナンバーカードをスマホで読み取ってログイン。カードが無ければ税務署でIDとパスワードを発行してもらう方法もある
STEP 3 源泉徴収票の数字を、画面の指示どおりに入力。どこの数字を写すかは画面に絵で出るので迷わない
STEP 4 控除を入力。医療費・寄附金・保険料など、該当するものだけ。マイナポータル連携を使うと自動で入る項目もある
STEP 5 税額が自動計算される。還付なら受取口座、納税なら支払方法を選ぶ
STEP 6 送信して完了。控えはPDFで保存しておく(住宅ローン審査などで求められる)

会社員が医療費控除やふるさと納税のために申告するだけなら、ここまで30分〜1時間。難しいのは計算ではなく書類を集めるところで、そこさえ済めば入力は流れ作業です

e-Taxでの確定申告 6ステップ

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還付だけなら期間外でも出せる

納税が必要な人の締切は3月15日(土日なら翌開庁日)ですが、お金が戻るだけの申告(還付申告)は、その年の翌年1月1日から5年間いつでも提出できます。「3月15日を過ぎたからもう無理」と諦めている人が多いのですが、過去5年分さかのぼって取り戻せます。混む時期を避けられるという利点もあります。

「青色申告」と「白色申告」

フリーランス・個人事業主は 2つのモードを選べます:

白色申告

簡単

  • シンプルな帳簿でOK
  • 控除なし or 少ない
  • 事前申請なしですぐ始められる
青色申告

手間と引き換えに節税

  • 複式簿記が必要
  • 最大65万円の特別控除(e-Tax申告などが条件。2027年分からは最大75万円)
  • 赤字を3年繰り越せる
  • 事前申請が必要

「青色申告にしないと損」とフリーランスの間で言われる理由はここです。

帳簿は7年、領収書は5〜7年保管

確定申告の最大の落とし穴:領収書・帳簿の保管義務。

  • 個人事業主:帳簿は7年、領収書などの書類は5年(青色申告の一部は7年)。迷ったら全部7年取っておけば安全
  • 法人:原則7年間(赤字を繰り越す年度は10年間)

「税務調査が来た時」に必要。電子データでもOKだが、紛失するとペナルティの可能性。

確定申告ソフト・サービス

最近は freee、マネーフォワード、弥生 などのクラウドサービスを使う人が圧倒的に多い。

  • 銀行・クレジットカードと連携して自動仕分け
  • 確定申告書類が自動生成
  • e-Taxにも対応

年額1〜3万円ですが、税理士に頼むより圧倒的に安い。フリーランス始めるなら、まず導入推奨です。

よくある誤解

  • 「会社員は確定申告できない」→ ✕。やってもいいし、やると戻ってくる場面があります(医療費控除・ふるさと納税の6自治体超・住宅ローン控除の1年目など)
  • 「20万円以下なら何もしなくていい」→ ✕。所得税の申告が不要なだけで、住民税の申告は必要です
  • 「赤字なら申告しなくていい」→ △。青色申告なら赤字を3年間繰り越せます。出さないとこの権利を捨てることになります
  • 「経費にすれば税金が消える」→ ✕。経費は税率をかける前の金額を減らすだけ。1万円使っても戻るのは数千円です。節税のために不要な買い物をするのは本末転倒
  • 「期限を過ぎたらもう出せない」→ ✕。期限後でも出せます。ただし無申告加算税と延滞税がつくので、気づいた時点で早く出すほど傷が浅い

やり忘れると損する控除

会社員でも、申告すれば戻ってくるものがあります。年末調整では処理できないのがポイントです。

控除 こんなとき
医療費控除 家族合計で年10万円を超えた年
寄附金控除 ふるさと納税で6自治体以上に寄付した年
住宅ローン控除 1年目だけは確定申告が必要(2年目以降は年末調整)
雑損控除 災害・盗難で損害を受けた年
特定支出控除 資格取得費や単身赴任の帰宅費が給与所得控除の半分を超えた年
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5年さかのぼって請求できる

払いすぎた税金を返してもらう申告(還付申告)は、その年の翌年1月1日から5年間できます。「去年、医療費が10万円を超えていたのに出し忘れた」でも間に合います。3月15日の期限は納税する人の話で、還付を受けるだけなら関係ありません。

まとめ

  • 確定申告 = 1年間の収入と税金を自分で計算して国に申告する手続き
  • フリーランス・副業組・大きな投資組は必須
  • 普通の会社員は 源泉徴収 で済むが、医療費控除・ふるさと納税などはやると得
  • 期間は 毎年2月16日〜3月15日
  • e-Tax + マイナンバーカードが現代の標準
  • 青色申告は手間と引き換えに最大65万円(2027年分からは最大75万円)の控除
  • 帳簿は7年、領収書は5〜7年保管(全部7年取っておけば安全)

源泉徴収、年末調整、ふるさと納税と並んで、税金リテラシーの基本です。

詳細は 国税庁 確定申告特集 や freee、マネーフォワード などのクラウドサービスのヘルプが分かりやすい。2027年分からの青色申告特別控除は 国税庁「令和9年分以後の青色申告特別控除」 で確かめられます(2026年10月14日確認)。

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