相続税とは?いくらから払うか・計算方法を簡単に解説

「親が死んだら相続税で持っていかれる」と聞くけど、実際いくらから払う?計算は?基礎控除って?を、相続の流れも含めて整理します。

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この記事の目次 9
  1. まず、相続税はいつかかる?
  2. 「基礎控除」がポイント — これ以下なら相続税ゼロ
  3. 「法定相続人」って誰のこと?
  4. 相続税の税率(参考)
  5. 配偶者には特別な軽減がある
  6. 相続税が発生した場合の流れ
  7. 不動産は「相続税評価額」で計算する
  8. 相続税対策、定番のもの
  9. まとめ

親が亡くなったとき、「相続税で持ってかれる」とよく聞きます。

でも、

「いくらの遺産から相続税がかかるの?」「自分のうち関係ある?」「税率は?」

を分かってる人、意外と少ない。整理します。

相続税は、「亡くなった人の財産を受け継ぐ時にかかる税金」のこと。
ただし、基礎控除(3,000万円 + 600万円×法定相続人の数)以下なら相続税は0円
日本では実際に相続税を払う人は、亡くなった人全体の 約9%程度だけです。意外と少ない。

まず、相続税はいつかかる?

相続税は、人が亡くなった時に発生する税金

  • 亡くなった人を「被相続人(ひそうぞくにん)
  • 財産を受け取る人を「相続人(そうぞくにん)

と呼びます。

被相続人の財産(預金、不動産、株、借金まで含む全部)を相続人が引き継ぐ時、遺産の総額から基礎控除を引いた残りに対して相続税がかかる。

「基礎控除」がポイント — これ以下なら相続税ゼロ

相続税の計算で一番大事なのが 基礎控除

計算式は:

3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

つまり、

法定相続人の数 基礎控除
1人 3,600万円
2人 4,200万円
3人 4,800万円
4人 5,400万円

遺産の総額が 基礎控除以下なら、相続税は0円。何も払わなくていい。

実は9割の人が相続税ゼロ

日本では、亡くなった人のうち相続税を実際に払うのは 約9%。残りの91%は基礎控除以下で課税なし。「相続税」と聞いて怖がる必要は、多くの場合無いです。

「法定相続人」って誰のこと?

法律で決まっている、財産を相続する権利がある人のこと。順位があります。

  1. 第1順位:子ども(亡くなっていたら孫)
  2. 第2順位:親(子も孫もいない場合)
  3. 第3順位:兄弟姉妹(子・親もいない場合)

そして、配偶者は常に相続人になります(順位とは別枠)。

例:父が亡くなり、母と子ども2人がいる場合

  • 配偶者(母)+ 第1順位の子ども2人 = 法定相続人は3人
  • 基礎控除 = 3,000万 + 600万×3 = 4,800万円

相続税の税率(参考)

基礎控除を超えた分にかかる税率は、超累進課税。

基礎控除を超えた金額 税率 控除額
1,000万円以下 10% -
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1,700万円
3億円以下 45% 2,700万円
6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

たとえば基礎控除を超えた額が3,500万円なら、3,500万 × 20% − 200万 = 500万円 が相続税。

配偶者には特別な軽減がある

配偶者には「配偶者の税額軽減」という大きな特典があります。

具体的には、配偶者が受け取る財産については 1億6千万円 または 法定相続分のどちらか多い方 まで相続税ゼロ。

つまり、配偶者は実質、相続税をほぼ払わなくていいことになります。

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『二次相続』の罠

父が亡くなった時に母が全部相続して相続税を抑えても、母が亡くなった時(二次相続)に子どもへの相続税がドカンとくる、というのが王道の落とし穴。一次・二次まで含めた節税戦略を税理士と相談するのが定番です。

相続税が発生した場合の流れ

実際に発生したらこんな流れ:

  1. 死亡後 7日以内 — 死亡届を市区町村に提出
  2. 死亡後 3ヶ月以内 — 相続するか「相続放棄」するかを決める(借金が多ければ放棄)
  3. 死亡後 4ヶ月以内 — 被相続人の所得税を確定申告(準確定申告)
  4. 死亡後 10ヶ月以内 — 相続税の申告・納税(これがゴール)

10ヶ月以内 という期限が厳しい。実家の片付け、不動産の評価、遺産分割の話し合い…と、やることが多すぎて時間がすぐ無くなります。

不動産は「相続税評価額」で計算する

家や土地を相続すると、「いくらの財産か」を計算する必要があります。

  • 預金:そのままの金額
  • 株:亡くなった日の価格
  • 不動産:相続税評価額(路線価や固定資産税評価額をベースに、市場価格より2〜3割安く評価される)

つまり、3,000万円の自宅でも、相続税の計算上は 2,000万〜2,400万円 くらいで評価される。これは相続税を抑える効果になります。

相続税対策、定番のもの

ニュースでよく聞く相続税対策:

対策 効果
生前贈与(年110万円まで非課税) 少しずつ財産を子に移して相続財産を減らす
生命保険の活用 法定相続人×500万円までの保険金が非課税
小規模宅地等の特例 自宅の土地を最大80%減額評価
不動産購入 現金を不動産に換えて評価額を圧縮

ただし、節税スキームの中には法的にグレーなものもあるので、必ず税理士に相談するのが安全です。

まとめ

  • 相続税 = 亡くなった人の財産を相続する時にかかる税金
  • 基礎控除(3,000万円 + 600万円×法定相続人)以下なら 税ゼロ
  • 実際に相続税を払う人は全体の約9%だけ
  • 配偶者には大きな軽減(1.6億 or 法定相続分まで非課税)
  • 申告期限は死亡から 10ヶ月以内
  • 不動産は市場価格より2〜3割安く評価される
  • 生前贈与、生命保険など対策はあるが税理士相談が確実

源泉徴収ふるさと納税と並んで、知っているかで生涯の手取りが大きく変わる税の話。

詳細は 国税庁 相続税が一次情報源です。

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