所得控除とは?種類と効果を簡単に解説

「控除」って言葉、税金の話で頻繁に出る。基礎控除、配偶者控除、医療費控除…結局なに?を、税額がいくら減るかも含めて整理します。

所得控除とは?種類と効果を簡単に解説のイメージ画像
Photo by Nataliya Vaitkevich on Pexels
この記事の目次 7
  1. まず、税金の計算の仕組み
  2. 「所得控除」と「税額控除」の違い
  3. 主な所得控除
  4. 「年収103万円の壁」「150万円の壁」って何?
  5. 医療費控除のしくみ
  6. 控除を最大化するには
  7. まとめ

「医療費控除を受けた」「配偶者控除があるから手取りが増える」「ふるさと納税で控除」と、税金の話で必ず出てくる 控除

でも、

「そもそも控除って何?」「どんな種類がある?」「いくら税金が減る?」

を整理します。

所得控除は、「税金を計算する前に、所得から引いてくれる金額」のこと。
控除が大きいほど、税金を計算する元(課税所得)が小さくなるので、税金が減る。
日本には 15種類以上の所得控除があり、知ってる人ほど手取りが増える仕組みです。

まず、税金の計算の仕組み

控除を理解するには、税金の計算の流れを知る必要があります:

  1. 収入(給与の額面、フリーランスの売上)
  2. 所得(収入 − 必要経費)
  3. 課税所得(所得 − 各種所得控除
  4. 所得税(課税所得 × 税率)
  5. 納税額(所得税 − 税額控除

このうち、所得控除は3番目で引かれる税額控除は5番目で引かれる。両者は別物。

「所得控除」と「税額控除」の違い

似てるけど効果が違います:

所得控除

税金計算の元から引く

  • 10万円控除 = 約2〜5万円税金が減る(税率による)
  • 所得が高い人ほど節税効果が大きい
  • 例:基礎控除、医療費控除、生命保険料控除
税額控除

税額そのものから引く

  • 10万円控除 = まるごと10万円税金が減る
  • 全員等しい効果
  • 例:住宅ローン控除、[ふるさと納税](/article/furusato-nouzei)、配当控除

つまり、税額控除のほうが効果が大きい。住宅ローン控除やふるさと納税が大きく取り上げられるのはこのため。

主な所得控除

代表的なものを並べます:

控除名 内容 控除額の目安
基礎控除 全員受けられる 48万円
配偶者控除 専業主婦/夫がいる人 最大38万円
扶養控除 子・親などを扶養 1人あたり38〜63万円
社会保険料控除 年金・健康保険料 払った全額
生命保険料控除 生命保険・医療保険 最大12万円
地震保険料控除 地震保険 最大5万円
医療費控除 年10万円超の医療費 超過分(最大200万円)
小規模企業共済等掛金控除 iDeCo、小規模企業共済 払った全額
障害者控除 本人・家族に障害がある 27〜75万円
寡婦・ひとり親控除 配偶者と死別/離別 27〜35万円
勤労学生控除 働きながら学生 27万円

これら全部、申告すれば税金が減る可能性があります。

「年収103万円の壁」「150万円の壁」って何?

ニュースでよく聞く「○○万円の壁」は、控除の上限とリンクしています。

  • 103万円の壁:配偶者が年収103万円以下なら 配偶者控除(38万円) が満額。超えると段階的に減る
  • 130万円の壁:これを超えると 社会保険の扶養から外れる(自分で社会保険料を払う必要)
  • 150万円の壁:これを超えると配偶者特別控除が完全に消える

パート主婦/夫が「働きすぎないように」収入を抑えるのは、この壁を超えると 手取りが逆に減る ためです。

!

これは現在大きな議論の対象

2025年の自民・国民民主の政争でも「178万円まで引き上げる」議論が話題に。働き方や家計戦略を考える時、最新の壁の位置は必ずチェック。

医療費控除のしくみ

意外と使われていない「医療費控除」:

  • 自分・家族の医療費が 年10万円超 なら控除対象
  • 病院、薬、通院交通費、出産費用、歯科治療まで含む
  • 計算式:医療費 - 10万円 - 保険給付 = 控除額

例:年間医療費30万円、保険からの給付なし → 控除額20万円 → 税率20%なら 税金が4万円減る

確定申告で申告すれば戻ってきます。家族の領収書を1年分集める習慣をつけるとお得。

控除を最大化するには

シンプリの整理:

  1. 会社員の年末調整で全部出す:生命保険料、地震保険料、iDeCo
  2. 使える控除はすべて使う:医療費、ふるさと納税
  3. 家族間で誰の控除に入れるか戦略的に:扶養控除など
  4. 必要な書類は捨てない:生命保険料控除証明書、医療費領収書

まとめ

  • 所得控除 = 税金を計算する前の所得から引く金額(税金計算の元を小さくする)
  • 税額控除 = 税額そのものから引く(効果が直接的、住宅ローン控除など)
  • 主な所得控除:基礎・配偶者・扶養・社会保険料・生命保険・医療費 など15種以上
  • 「103万円の壁」「150万円の壁」は配偶者控除の段階に対応
  • 医療費が年10万円超なら確定申告で取り戻せる
  • 知ってる人ほど手取りが増える、税の最重要キーワード

源泉徴収確定申告NISAと並んで、税金の必修知識です。

詳しくは 国税庁 所得控除 が一次情報源です。

この記事をシェア