個人情報保護法とは?守るべきルールを簡単に解説

「個人情報を取り扱う事業者は〜」と聞くけど、何が個人情報?うちの会社、守らないとマズイ?を整理。事業者向けの基本もカバー。

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この記事の目次 9
  1. 何が「個人情報」?
  2. 「要配慮個人情報」というさらに守るべき情報
  3. 個人情報を扱うときの基本ルール
  4. 「個人情報取扱事業者」って誰のこと?
  5. 漏洩したらどうなる?
  6. GDPR、個人情報保護法、APPI
  7. 個人としてできる自衛
  8. 漏らしたときに何をしないといけないか
  9. まとめ

会員登録、ECサイト、SNS、アプリ…どこでも「個人情報をお預かりします」と言われます。

でも、

「そもそも個人情報って何?」「漏らしたら何が起きる?」「うちの小さな会社も守らないとダメ?」

を整理します。

個人情報保護法とは、「事業者が個人の情報を扱う時のルールを定めた法律」。
個人情報を 1件でも扱う 全ての事業者(個人事業主・小さな会社含む)が対象。
違反すると 会社に最大1億円の罰金、個人に最大1年以下の拘禁刑 の罰則あり。
2026年7月には、課徴金の導入やAI開発でのデータ利用ルールを盛り込んだ改正法が成立していて、2028年夏までに施行されます。

何が「個人情報」?

意外と幅広いです。

  • 氏名、住所、電話番号、メールアドレス、生年月日
  • 顔写真、声
  • マイナンバー、健康保険証番号、パスポート番号
  • クレジットカード番号
  • 位置情報、購買履歴(特定の個人と紐づくもの)

ポイントは「個人を特定できるか」。

たとえば「30代男性」だけなら個人情報じゃないが、「30代男性、東京都港区南青山1-1、田中太郎」となれば完全に個人情報。

「要配慮個人情報」というさらに守るべき情報

個人情報 氏名・生年月日・住所・顔写真・メールアドレスなど、生きている個人を特定できるもの
要配慮個人情報 人種・信条・病歴・犯罪歴・障害など。取得するのに本人の同意が必須

外側は取得してから使い道を伝えれば足りるのに対し、内側は取る前に同意が要ります。差別につながりやすい情報なので、扱いが一段厳しくなっています

個人情報の中に、さらに厳しく守られる区分がある

普通の個人情報より厳しく扱うべきものがあります。

  • 人種、信条、宗教
  • 病歴、犯罪歴
  • 障害の有無
  • 性的指向、性自認

これらは「要配慮個人情報」と呼ばれ、取得時に 本人の明確な同意が必要。普通の個人情報より一段厳しいルールです。

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病歴は特に厳重

会社が社員の健康診断結果を扱う時、保険会社が顧客の病歴を扱う時など、第三者への提供は原則禁止。漏らすと普通の個人情報以上に大問題になります。

個人情報を扱うときの基本ルール

事業者が守るべき主なルール:

  1. 利用目的を明示:「何のために使うか」を本人に伝える
  2. 目的外利用の禁止:「ECで使う」と言ったのに別目的で使うのはNG
  3. 適切な取得:嘘をついたり騙したりして取得してはダメ
  4. 安全管理:漏れない・盗まれないように管理
  5. 第三者提供は同意が必要:他の会社に渡すなら本人OKを取る
  6. 開示請求への対応:本人から「自分の情報見せて」と言われたら見せる義務

「個人情報取扱事業者」って誰のこと?

2017年5月に全面施行された改正(2015年成立)で、1件でも個人情報を扱う事業者は全員対象になりました。

つまり、

  • 個人経営の店(顧客リストを持っていれば該当)
  • フリーランス
  • NPO・町内会
  • 学校
  • 病院

ほぼ全員が個人情報取扱事業者ということになります。

「うちは小さいから関係ない」というのは通用しない時代です。

漏洩したらどうなる?

個人情報漏洩のニュース、よく見ますよね。漏洩した場合の対応:

  1. 漏洩を発見:内部監査、ハッキング検知、外部からの通報など
  2. 個人情報保護委員会への報告(速報3〜5日、確報30日以内)
  3. 本人への通知:影響を受けた人に直接連絡
  4. 公表:プレスリリースやサイト告知
  5. 原因究明と再発防止
  6. 場合により損害賠償・行政処分

最近の傾向では、**1人あたり5,000円〜数万円の慰謝料**を会社が支払うケースが普通。10万人漏らせば数億円の損失。

GDPR、個人情報保護法、APPI

国際的な動きも知っておくと良い:

名称 国・地域 特徴
個人情報保護法(APPI) 日本 1件から対象、法人への罰金は最大1億円。2026年の改正で課徴金制度もできた(施行は2028年夏までに)
GDPR EU 世界で最も厳しい、課徴金最大年売上4%
CCPA アメリカ・カリフォルニア州 消費者の権利を強化

ECサイトで EU 顧客に商品を売っている日本企業は、GDPRも守る必要があります。「日本の法律守ってればOK」ではない。

個人としてできる自衛

個人情報を渡す側として:

  • 必要以上の情報を渡さない(生年月日は本当に必要?)
  • プライバシーポリシーを読む(「第三者提供あり」になってないか)
  • 「個人情報の利用停止」を申し立てる権利がある
  • 不審な漏洩通知は鵜呑みにせず、公式サイトで確認

特に 「あなたの個人情報が漏洩しました、こちらから手続きしてください」 という詐欺メールが増えてます。リンクをクリックせず、公式サイトを直接見る習慣が大事。

漏らしたときに何をしないといけないか

個人情報を扱う事業者には、漏洩が起きたときの義務が法律で定められています。小さな会社や個人事業主も対象です。

  1. 個人情報保護委員会へ報告する。速報はおおむね3〜5日以内、確報は原則30日以内
  2. 本人に通知する。漏れた人に知らせる義務があります
  3. 被害の拡大を防ぐ。原因の調査と再発防止策

報告が義務になるのは、要配慮個人情報が含まれる場合、財産的被害のおそれがある場合、不正の目的による場合、1,000人を超える漏洩の場合などです。

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いちばん多い漏洩原因は、攻撃ではなく「うっかり」

報道されるのはサイバー攻撃ですが、件数として多いのはメールの誤送信・書類の紛失・USBの置き忘れ・宛先のBCC漏れです。複数の宛先にメールを送るときのBCC間違いは、いまも毎年のように起きています。技術対策より先に、この手順を決めておくほうが効きます。

まとめ

  • 個人情報保護法 = 個人情報を扱う事業者のルールを定めた法律
  • 個人情報 = 氏名・住所など個人を特定できる情報
  • 病歴・宗教などは「要配慮個人情報」でさらに厳しい
  • 1件でも扱う事業者は全員対象(小さな店もNPOも)
  • 漏洩時は委員会に報告、本人通知、最大1億円の罰金
  • EU相手のビジネスはGDPRも守る必要
  • 個人としては「必要以上の情報を渡さない」「プライバシーポリシー読む」

ChatGPTやクラウドを扱う場面では、入力する情報が個人情報に該当しないか要注意(特に業務で使う時)。

ネット上の情報をどこまで信じるかという話はフェイクニュースのほうで整理しています。

詳細は 個人情報保護委員会が一次情報源です。2026年の改正は 個人情報保護委員会「改正法の公布について」 で確かめられます(2026年10月14日確認)。

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