国民年金と厚生年金の違いは?保険料と受給額

「会社員は厚生年金、自営業は国民年金」だけだと半分しか合っていません。2階建ての仕組み・保険料の払い方・もらえる額の差を、図と表で整理します。

国民年金と厚生年金の違いは?保険料と受給額のイメージ画像
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この記事の目次 7
  1. 図で見る「2階建て」
  2. 保険料の払い方がまったく違う
  3. もらえる額のちがい
  4. 3種類の「被保険者」
  5. 自営業が差を埋めるには
  6. よくある誤解
  7. まとめ

「会社員は厚生年金、自営業は国民年金」。だいたい合っていますが、半分しか合っていません。

正確には、会社員は国民年金にも入っています。この「2階建て」の仕組みが分かると、年金の話が一気にクリアになります。

日本の年金は2階建て。
1階=国民年金(基礎年金):20歳以上60歳未満の全員が入る土台。
2階=厚生年金:会社員・公務員だけが、その上に上乗せで入る。
つまり厚生年金の人は「1階+2階」の両方。自営業は1階だけ。だから受給額に差がつきます。

図で見る「2階建て」

自営業・フリーランス・学生

2階なし 上乗せ部分がない
国民年金(1階) 20〜60歳の全員が加入

会社員・公務員

厚生年金(2階) 給料に応じて上乗せ。半分は会社が負担
国民年金(1階) こちらも当然入っている

厚生年金は国民年金の代わりではなく、上に乗るもの。ここを取り違えている人がとても多い

土台の国民年金は全員共通。会社員はその上に厚生年金が乗る

保険料の払い方がまったく違う

ここも大きな違いです。

国民年金

定額を自分で納める

  • 収入に関係なく全員同じ額(月1万8千円弱。2026年度は17,920円)
  • 自分で納付(口座振替・納付書)
  • 払えないときは免除・猶予の申請ができる
  • 未納のままだと将来の年金が減る
厚生年金

給料に応じて天引き

  • 保険料率は給料の18.3%
  • うち半分は会社が負担(労使折半)
  • 給料から自動で天引き(手続き不要)
  • 稼ぐほど保険料も将来の年金も増える
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会社が半分払ってくれるのが大きい

厚生年金の保険料率18.3%のうち、半分は勤務先の負担です。自己負担は実質9.15%程度。自営業が全額自己負担なのに対し、会社員は会社に半分持ってもらいながら2階部分を積み上げられる。会社員が年金面で有利と言われるのはここが理由です。

もらえる額のちがい

国民年金のみ(自営業など) 厚生年金あり(会社員など)
受給の内訳 老齢基礎年金のみ 老齢基礎年金 + 老齢厚生年金
受給額の目安 満額で 月7万円ほど(2026年度は70,608円) 月14〜15万円程度(基礎年金を含む・平均的な例)
決まり方 納付した月数だけで決まる 納付期間+現役時代の給料で決まる
遺族・障害の保障 基礎年金のみ 厚生年金分も上乗せされ手厚い

差はおおむね2倍前後。ただし国民年金は「40年間フルに納めて満額」なので、未納や免除があるとさらに下がります。

3種類の「被保険者」

年金の話でよく出る第1号・第2号・第3号は、この区分のことです。

  1. 第1号被保険者:自営業・フリーランス・学生・無職。国民年金を自分で納める
  2. 第2号被保険者:会社員・公務員。厚生年金に加入(国民年金にも自動で加入している)
  3. 第3号被保険者:第2号に扶養されている配偶者。自分で払わなくても国民年金の加入者として扱われる

自営業が差を埋めるには

1階だけだと老後が心もとない、という人向けに上乗せの選択肢があります。

  • 国民年金基金:自営業者向けの上乗せ年金
  • 付加年金:月400円の追加で受給額を増やせる(少額だが効率は良い)
  • iDeCo:自分で積み立てる私的年金。掛け金が全額所得控除になり節税にもなる(自営業は上限が大きい)
  • NISA:年金ではないが、老後資金づくりの手段として併用されることが多い

よくある誤解

  • 「厚生年金の人は国民年金をもらえない」→ ✕。2階建てなので、基礎年金も合わせて受け取る
  • 「専業主婦(主夫)は年金ゼロ」→ ✕。第3号被保険者として国民年金に加入扱い。老齢基礎年金を受け取れる
  • 「未納でも後で何とかなる」→ △。過去分の納付には期限がある。免除・猶予は申請すれば記録が残るので、払えないときは放置せず申請を
  • 「転職して自営業になったら手続き不要」→ ✕。第2号から第1号への切り替え手続きが必要

まとめ

  • 年金は 2階建て。1階=国民年金(全員)、2階=厚生年金(会社員・公務員)
  • 保険料は、国民年金が 定額を自分で、厚生年金が 給料の18.3%を会社と折半
  • 受給額の目安は 月7万円 vs 月14〜15万円 とおよそ2倍差
  • 自営業は iDeCo・国民年金基金・付加年金 で上乗せできる
  • 払えないときは 放置せず免除・猶予を申請する

制度の基本は国民年金とは?、万一のときの遺族年金・障害年金もあわせて読むと、年金が「老後だけの制度ではない」ことが分かります。自分の記録と見込額はねんきんネット(日本年金機構)で確認できます。保険料と満額は日本年金機構「令和8年4月分からの年金額」が一次情報です(2026年10月14日確認)。

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